ソング・サング・ブルー/映画公開前ネタバレ
[事前情報] 歌手の映画らしい
歌手カップルのロマンス映画と言えば、ウェディング・シンガー(1998)とか、ウォーク・ザ・ライン/君につづく道(2005)とか、比較的名作が多い印象。サムネを見て、そんな映画の一つと思って見てみた。
この映画の場合、カップルは決して若くはない。おじさんとおばさんのカップルである。
おじさんマイクがヒュー・ジャックマン(57)と、おばさんクレアがケイト・ハドソン(46)で、ともに離婚歴があり子供(マイクは娘、クレアには娘と息子)がいる。
ストーリーはかなりベタ。
二人とも売れない歌手で、遊園地でのオールディーズ歌手物まねショーで出会う。
マイクは、クレアのステージ(パッツィー・クラインのWalkin’ After Midnight)を聴いて意気投合、彼女を自宅を訪れてセッションしたところ息がピッタリ。
さっそくニール・ダイアモンドのカバーバンドライトニング&サンダーを結成することになる。
ここで多くの仲間たちが集まるので、マイクには人望があることが伺える。
それぞれの親が打ち合わせ中に、邪魔だからと娘同士で会話するシーンがあるが、お互い変わり者で非常に面白い。最初はぎこちなさ全開なのが、次第と打ち解けていく。
バンドを組んで最初のステージは、客層が合わず大混乱となったものの、二人はいきなり結婚する。ずいぶん気が早い。
この結婚式は見どころ。初めはぎこちなく会話していたお互いの娘も、仲良くなっていて微笑ましいし、逆に不満そうなおばあちゃんもリアクションも面白い。
その後バンド、ライトニング&サンダーは人気急上昇。パール・ジャムの前座を務め、エディ・ヴェダーが飛び入り参加し大盛り上がりに。この辺りが前半の頂点。
ところが、ちょうど映画中盤に、信じられないことが起こり画面が暗転。
なんと、自宅に暴走自動車が突っ込み、庭仕事をしていたクレアに激突してしまうのだ。
予告編も見ず、全く事前情報が無い状態で見たので、これには驚いた。前半が駆け足すぎるので、何かあると思ってはいたが。伏線はむしろマイクの心臓疾患にあったので、まさか妻のクレアが重傷を負うとは思ってもみなかった。
病院に娘レイチェルが駆け込むと、血まみれのマイクと弟がが。最悪の展開を予想していると一瞬夢落ち?というフェイクからの、思い切り現実だった。なんと左足の先っぽが無くなってるではないか!
ミリオンダラー・ベイビー(2004)ほどではないが、一気に奈落に突き落とされる。
痛み止めの薬の副作用か、クレアの精神状態も安定しない。夫婦喧嘩や錯乱状態になる場面も続く。もちろんクレア本人もつらいだろうが、家族もつらい。隔離病棟へ入院するため離れ離れになるシーンは、本当に見ていて苦しくなる。突然、娘の妊娠が発覚するし。
何とか復活してくれと祈りながら見ていると、これまた信じられないことが起こる。
なんと、再び同じ場所に車が突っ込んでくるのだ。え?これって本当に現実に起こったことなのか?何たる偶然。この家呪われてんじゃないのか?
今回はギリギリで難を逃れたクレアが、この偶然に一念奮起、義足を付けてもう一度ステージに立って歌う決意をする。
アイム・ア・ビリーヴァーにのせて、一気に盛り上がる展開に。リハビリに頑張り、娘の出産に立ち会い(JUNO/ジュノ(2007)と同じ展開で、赤ちゃんは別の夫婦に引き取られる)、ついにライトニング&サンダーは復活を果たす。そして、念願のビッグステージへ。
だが、妻クレアのほうは復活したが、夫マイクが心臓の疾患を未だ抱えているのだ。
クライマックスは、誰もが応援したくなる熱いステージに仕上がっている。
観客のリアクションが多く映るのだが、ノリが少々わざとらしい。でもおばあちゃんがノリノリなので、良しとしよう。
体調不良を押して歌い続けるマイク、何とか頑張ってくれ!
ライブはなんとか成功するが、ニール・ダイアモンドとの会合に車で向かう途中、ついにその時が来る。
マイクは車から降りられない。やり切ったということなのだろうか、そのまま死んでしまうのだ。
ラスト、葬式での弔辞を兼ねてクレアが、I’ve Been This Way Before(この道を再び)を歌う。
これは涙なしには聴けない。
ところで、これ、本当にどこまでが実話なのだろうか?映画を見た人は誰もが、検索したくなることだろう。
とにかく、支え合う夫婦、家族、そして仲間たち。感動で胸が熱くなる素晴らしい映画だった。
クレアの娘レイチェル役のエラ・アンダーソンは熱演。今後人気が出そうだ。
そして当たり前のことかもしれないが、タイトルのソング・サング・ブルーを含め音楽が素晴らしい。観た人は誰も、何かしら耳に残るメロディがありそう。自分の場合はスーレイモン。
こういう昔のミュージシャンの伝記映画はここ最近非常に多いが、いつも思うのは役者陣の歌のうまさ。
ヒュー・ジャックマンはミュージカルにも多く出ているが、他の物まねシンガーの皆さんも本当に歌がうまいので驚く。
公開:2026年4月17日
[上映時間:2時間12分]
本編鑑賞後にYoutubeで公式予告編を見てみた。








