シンプル・アクシデント 偶然/映画公開前ネタバレ
[事前情報] 英語圏以外の映画らしい
邦題に「偶然」という言葉がついているが、タイトルのアクシデントは事故と偶然のダブルミーニングであろう。
冒頭でいきなり交通事故が起こるし。
スリラーなのか、コメディなのか、ちょっと変わったロードムービーというか何というか。
全く事前情報無しで見たのだが、かなり面白い映画だった。
車が故障した家族が、最初に助けを求めるとある仕事場。
その2階で電話をかけていた男ワヒドが主人公なのだが、この人が何をやっているのかしばらくの間全く分からない。
車の家族を尾行して家を突き止め、翌朝男を拉致。さらに、穴を掘ってこの男を生き埋めにしようとする。
とにかくストーリーの向かう方向性が見えないのだが、とにかく続きが気になって仕方ない。
だんだん話が進んでくると、どうやら埋められそうになっていた義足の男、このエフバルという男が極悪人で、過去に多数の人間の人生を滅茶苦茶にしたらしい。
そして次々とエフバルに恨みを持った被害らしき人たちが集まってくる。
女性カメラマンのシヴァ、結婚写真を撮っていた花嫁ゴリと花婿アリ(アリは単なる付き添い)、そしてカメラマンの元彼である喧嘩っ早い男ハミド。
ところが全員義足の記憶が強すぎて、顔など他の特徴ははっきりと覚えていないようで、復讐の相手であると断定できない。
一部を除いてダークな要素はほとんどなく、むしろコメディである。
結婚写真を撮っていたカップルだが、男の見た目がゴリラっぽいのに、女の名前がゴリというのが笑った。
ここは日本人だけが笑うところだろう。
さて、復讐のほうは、中盤にひょんなことからエフバルの妻の出産を手助けすることになってしまい、かなりどうでもよくなる。
特に最も義足の男を恨んでいたはずのハミドと、結婚式カップルがあっさり離脱。
最後は、結局男を殺さず、逃げる手段を与えた状態で放置。
終わり方は完全に消化不良だな、と思っていたら・・・完全に油断していた。
ラストシーンは背筋が凍るような恐怖を味わうことになる。
何という終わり方だ。
そういえばこの映画、音が非常に重要。携帯のバイブ音など。
映画館はもちろんだが、配信の場合も静かな環境で鑑賞したほうがいいだろう。
途中、長回しの会話劇が何回かある。この映画の見どころなのは間違いないのだが、少ししつこくて、退屈に感じた。
鑑賞後に調べてみたら、イラン映画とのこと。
監督はジャファル・パナヒという人だが、実はこの監督の映画は2度目だったことに気付いた。
2006年の作品、オフサイド・ガールズ。確か飛行機内で見たのだが、かなり面白かったのを覚えている。
公開:2026年5月8日
[上映時間:1時間43分]
本編鑑賞後にYoutubeで公式予告編を見てみた。